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アフレコ初日

8月2日 映画のアフレコの初日である。

なんとこの映画の声優陣に交じってボクも一言だけ入ることになっているのだ。ボクの声、つまりこの映画の作者の声は何といったのでしょう?というクイズをホームページで出し、正解者には抽選で豪華賞品が当たるという企画ができたからだ。「ボクの声をあてるには映画を3回は観なくてはわからない」というキャッチフレーズでこの映画を盛り上げるのに一役買おうと思って考えた企画なので、ぜひこれを読んだ方は挑戦してみて欲しい。
 
それはさておき、ボクにとってはアフレコなんて初めてのことだ。
ボイスレコーダーに何度か入れてみたが今ひとつピンとこない。
携帯のマイボイス録音にその一言のセリフを練習しながらスタジオに向かう。

スタジオに着くと、トップバッターの坂東英ニさんが収録中。
ヤギの長老の役だが、咳をする場面が何度かあり、
「咳の仕方で表現するのは大変だ。」といいながら何度もコホン、コホンと咳の演技を入れて無事収録が終わる。さて次はボクの番だ。

アフレコ先に来て収録を見ていた小林麻耶さんが励ましてくれるが、緊張はさらに高まる。ところでTBSアナウンサーの小林さんは気さくで元気で明るい。彼女がいると部屋がパッとあかるくなるような華がある。その意味でいかにも女子アナっていう感じじゃなくて実にいい人だった。ヘッドホーンをつけ、画面にマークが出た瞬間にセリフをしゃべりはじめ、マークが消えるまでに言い終わらなければならない。たった一言なのに、それが実に大変なのだ。画面のキャラクターは動いているので、その動きをやりながら喋りたいのだが、そうすると声がマイクからそれてしまう。マイクに声をきちんと入れながら動作しているように喋らなければならないし、尺あわせもしなければならない。たった一言でもアフレコの奥深さを思い知らされる。監督からOKが出たが、自分では今ひとつだった。小林麻耶さんが「先生の声、すてきでしたよ。」といわれたのが唯一の救いだった。

さて、次は竹内力さん。
こわもてのキャラのせいか何だか近寄りがたい。ギロの声の訳だが、その怖さがピッタリだった。特に「バカヤロウ!!」とどなるセリフがあるのだが、そのセリフのすごさにガラスの外のスタッフたち全員がドキッとして飛び上がったくらいだ。セリフだとわかっていても、一瞬みんな自分が怒られた気分になったのがおかしかった。

さて、次は小林麻耶さんの番。
彼女も「ものすごく緊張する。」と言ってスタジオに入っていった。
声が可愛くて味があって良いなと思っていたら、監督から「もう少し年齢を上げた声にして。」と言われて撮り直し。やり直しの収録から出てきた彼女に「タプに文句を言うセリフが特に良かったです。」と労をねぎらう。

(期間限定できむらゆういち公式ホームページから転載を許されています。)

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